九州・沖縄牛削蹄競技大会 平戸口中央家畜市場で熱戦!

2025年9月12日、平戸口中央家畜市場(長崎県)にて第46回九州・沖縄地区牛削蹄競技大会が盛大に開催されました。九州・沖縄各県の代表である削蹄師32名が一堂に会し、日頃鍛錬した技術と力を競い合い、会場には九州各県の畜産関係者や農家、地元関係者など約200名が詰めかけ、実技と知識の両面で競う熱戦に熱い視線が注がれました。

競技は「牛削蹄判断競技」と「牛削蹄競技」の2種目で行われました。判断競技では筆答試問と歩様観察を通じて削蹄部位や対処方針を論理的に記述し、知識と臨床判断力が試されます。牛削蹄競技では制限時間約20分で前肢・後肢各1肢を仕上げ、蹄の美しさや牛への配慮、安全性や工程全体の段取りまで厳しく審査されました。実技と知識の融合による白熱した競技が展開され、削蹄の経験を重ね、削蹄の基本と技術を現場で研鑽した成果が随所で光りました。

今回の大会ではベテラン勢の妙技に加え、若手削蹄師の台頭も目立ち、参加者同士が積極的に技術意見を交換する光景が印象的でした。最新の道具・手法や、現場で生まれた工夫について語り合い、今後の更なる牛の削蹄技術の研鑽を図る交流の場ともなりました。

本大会で上位9名に入賞した削蹄師が、11月11日茨城県で行われる全国大会に九州・沖縄代表として出場、日本一の称号(最優秀選手(農林水産大臣賞))を目指します。JAながさき西海からは古川和紀さんが4位入賞しました。地元に戻った各選手は今回得た知見や経験を地域現場で還元し、次世代の削蹄師の育成や削蹄により牛の生産能力を向上させ、地域肉用牛畜産経営改善に寄与することが期待されています。

今回大会での削蹄競技牛は、田平地区の石井牧場様、森田増巳様、森田泰成様が快く貸していただきました。地元の協力によって大会が盛り上がり無事成功を収めることが出来ました。