実際に、アスパラ生産者として独立できたのは、県の補助金の助けや、「平戸アスパラ部会」の部会長をはじめとする、周りの人々のサポートがあってのことのようです。
「実はもともと農業に興味があったわけではなく、田舎暮らしを実現させるための手段で農業を選びました。会社勤めは考えてなかったので、漁業と農業の二択でした。船酔いが心配だったので、結果農業に…」。
大阪出身の乾さん。もともと、田舎暮らしに強い憧れを持っていたとのことです。大学時代に九州各地を放浪し、平戸の川内峠で見た星の美しがきめてとなり、田舎暮らしの舞台を平戸に選びました。それから29歳の時に実際に移住し、農業を学ぶべく約2年間の研修を経て、アスパラ農家として独立しました。
「アスパラの生産を選んだのは、平戸アスパラ部会の部会長さんの存在も大きかったです。部会長のアドバイスにより、将来いくら稼げるかなどの、具体的なビジョンを持つことができました。いろいろと面倒見がよく、いつも気にかけていただき、大変ありがたいです」。乾さんの話しぶりから、部会長の存在の大きさが感じられました。実際、部会長を頼りに、現在多くの若者が他県から独立を目指して集まっているもよう。