「私たち農家は、実は菊の咲いているところを見ることができません。つぼみの段階で収穫して、お客様の元で一番きれいに咲くように出荷しているからです」
花の収穫はスピードが命、1年間の成果が試されるときです。日が昇ると気温が上がってしおれてしまうので、勝負は早朝と夕方のみです。茎を一気に手で折るように収穫する作業は「1列を何分以内で」と自分で目標を定めて素早く行います。高品質の小菊を届けるため、腱鞘炎になりながらも、すべて手作業での収穫にこだわっているそうです。
これからもますます高品質の小菊の栽培を目指すという彼女ですが、同時に耕作放棄地での栽培や、子ども向けの収穫体験プログラムなど、新しいことにもチャレンジしたいと目を輝かせます。
やる気に満ちた笑顔は、まさに凛と咲く小菊のようでした。