畜産経営危機突破生産者集会を開きました

JAながさき西海と和牛繁殖部会、和牛肥育部会、全国和牛登録協会長崎県支部県北支所は12月9日、畜産経営危機突破生産者集会を佐世保市で開きました。飼料や生産資材の高騰、枝肉と子牛価格の暴落で畜産経営が危機的状況にある中、公的機関などとの連携強化と和牛の改良推進によって、持続可能な畜産経営の環境を確立し、和牛農家の経営安定と所得向上を目指すことを目的に開催し、生産者や国会議員、関係機関、役職員ら約400人が参加しました。

平戸市の蜜山弘和さんが増頭の事例を発表し、就農から規模拡大までの経過や苦労、放牧を導入した飼養管理、デジタル技術導入による効率化などを紹介。「大変な苦境だが、これからも増頭して頑張りたい」と前向きに取り組む姿は、参加した生産者に力を与えました。

また、ながさき県北畜産クラスター協議会が2016年からの実績を説明し、生産基盤の維持に効果が出ていると報告。県北地域和牛改良推進協議会は、次回の北海道全共に向けて情報共有を行いました。

生産者を代表して松浦市の大石啓介さんが、「長崎和牛」の産地形成とブランド確立、和牛農家の経営安定・所得向上に努め地域経済の活性につなげようと、決意表明を行い、頑張ろう三唱で締めくくりました。

田中芳秀組合長は「畜産業は地域でも重要な産業だ。担い手が希望を持って経営を続けるためにも生産者、関係機関、JAが一体となって危機を乗り越えよう」と呼びかけました。

地元選出国会議員は「国も補給金などの対策を取っているが、それでも長崎県の状況は厳しい。今後も地元の現状を国に届けていく」と話しました。